製造 / 産業用制御システム
Hitachi:品質保証部門の過去のトラブル事例検索と対応レポート作成
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業務課題
Hitachiが2026年6月4日に発表したプレスリリースによると、製造業ではグローバルな人材不足や世代交代が進み、製品やシステムの高度化と複雑化が進むなかで、機器故障や品質トラブルが起きた際に品質保証部門が迅速かつ的確に対応することの重要性が増している。しかし、トラブル対応や原因分析は熟練者が長年培ってきた経験や判断に依存する場面が多かった。社会インフラ向け制御システムを開発するHitachiの大みか事業所では10年以上稼働するシステムが多く、お客さまからの質問やトラブルに関する膨大な保守運用の情報をデータベースに蓄積してきたが、トラブルや問い合わせへの対応はこの知見を持つ熟練者に依存していた。
使った技術とデータ
HitachiのAIプロフェッショナルと現場の熟練者が連携し、自然言語で対話できるAIエージェント「品質ナレッジシステム」を開発した。熟練者がどのようなキーワードや順序で情報を探索し判断してきたかを分析して100件以上の業務知見をAIに組み込み、社内の専門組織であるGenerative AIセンターのデータマネジメントのノウハウを適用してプロンプトの改善やチューニングを重ねた。担当者は自然言語の質問やお客さまからの問い合わせメールの文面で過去のトラブル対応記録やマニュアルを検索し、事象、現象、対策方針などのキーワードを入力して対応レポートのドラフトを作成する。Hitachiは自社が最初のユーザーとして実効性を検証する取り組みとして、茨城県日立市の大みか事業所にこのエージェントを先行導入し、2026年4月からHMAX Industryのラインアップとして製造業に提供している。
成果
プレスリリースによると、大みか事業所ではトラブル発生時の事例検索にかかる時間が1件あたり60分から5分へと約9割減った。対応レポートの作成時間は120分から15分に、不具合の原因分析時間は16時間から3時間にそれぞれ8割以上減った。Hitachiは、経験の浅い担当者でも熟練者のノウハウを引き出して迅速に初動対応でき、レポート作成の属人化や質のばらつきを解消してお客さまへ迅速に報告できると説明した。
限界と残る課題
プレスリリースは、大みか事業所で導入を開始した月、測定期間と対象件数、使用したAIモデルを明らかにしていない。複数の品質文書を分析する機能は今後追加される予定である。
出典
公開資料をまとめた事例です。ATF Works導入企業の成果ではありません。